親の聞く力を磨こう 5月
先日、電車の中でバギーに子どもを乗せた2組の親子を見かけました。
母親たちはおしゃべりに夢中で、子どもが「ママ~」と呼ぼうが、いっこうにおかまいなし。いつしか子どもたちはママに話しかけることをあきらめ、寝てしまいました。
せっかく子どもが「話そう!」としたチャンスを逃してしまってもったいない、と思いました。
子どもは親に話を聞いてもらうことを望んでいます。楽しかったこと、ビックリしたこと、悲しかったことなど、子どもが「話したい!」と思ったときが、子どもの表現力を育てるチャンスなのです。
子どもは、表現しようと言葉を探すうちに、自分の気持ちが整理され考えを進めることができるようになってきます。
親が聞いてくれなかったら、やがて子どもは言うのをやめてしまいます。話せば聞いてくれる、受け入れてくれると思っているから、なんとか表現してみようとするのです。
そういう意味で、親の受け入れる態度、聞く力があるかどうかが、子どもの表現力を伸ばすと言っても過言ではありません。
忙しい子育て期ですが、子どもが話しかけてきたら、できるだけ手を止めて子どもの方に体を向け、耳を傾ける。
あいづちをうって共感したり、質問をして話をうながしたり、子どもの話を最後までゆっくり聞いてあげてくださいね。
(JAMネットワーク 高取しづか)