問いかけで、子どもの考える力を育てる
よく、「子どもに何かを聞いても、『わかんない』と自分の考えを言わない」という相談を受けます。
子どもが自分の考えを言わないのは、なぜでしょうか?
ひとつには、考える練習が足りないのです。ですから、できるだけ考える機会を与えることです。
親が決めたことを「こうしなさい」押し付けないで、子どもに考えさせてみるのです。
『ことばのチカラで自立しよう④』でご紹介した「どっちにする?」のワークは、いきなり考えさせるのではなく、二者択一なので答える側にとってハードルが低いです。「どっちにする?」と聞かれると、子どもは考えて答えを出そうとします。まずは、こんな問いかけからやってみてください。遊びのようにして「どっちにする?」としてもいいですし、今日着る服を「どっちにする?」と聞くなど、日常の生活の中に取り入れることもできます。
考えることが楽しくなるような、問いかけをしてみましょう。そして考えることを促す声かけをしてみてください。
また、子どもが○○してしまったとき、いきなり叱らずに「どうしちゃったの?」と理由を聞いたり「どうしたらいい?」と問題を解決するよう促すなど、折に触れて考えるよう促してみてください。
自分の考えを言わないのは、正解を言わないといけないと思っているからかもしれません。そのような場合は、「正解ではなくあなたなりの考えでいいんだよ」と伝えたり、子どもの発言に対しては、「へぇ~~」「そんな風に考えてたんだ!おもしろいね」などと、子どもの答えを受け止めてあげてください。
論理力の習得には、しつこくならない程度の質問と親のわからないふりの演技力、答えを待つ根気強さがポイントです。