サンケイ新聞連載
ひとこと会話禁止 2004年4月06日(第1回)
<ワーク>
家族みんなで、単語だけの会話をやめてみましょう。 たとえば「お茶!」ではなく「お茶をください」と、文章になる言い方にします。いつもですと窮屈なので、時間を決めてトライしてみるのはいかがですか?
家族間では以心伝心で通じるので、単語だけの会話ですませがちです。
しかし、よその人と話すとき相手に伝わるように、キチンとした言い方に慣れておくことが、このワークのねらいです。主語と述語の入ったセリフは「じぶん表現力」の土台になります。
わが家では「ママ、お茶!」と言われたとき「お茶がどうしたの?」とトボケました。子供たちは、単語だけでは言いたいことが伝わらない、と悟ったようです。
「じぶん表現力」とは、相手の話を聞き、自分の気持ちや意見をキチンと伝えられる力、つまりコミュニケーションする力を意味した造語です。
私たちが提案するワークは生活の中でできることばかり。でも効果はバッチリです。肩の力を抜いて、親子で楽しみながらトライしてください。
「じぶん表現力」のもとの考え方はアメリカの学校や家庭の「オーラルコミュニケーション(口語表現)」教育で、日本社会にあうようにアレンジしました。
「じぶん表現力」は、度胸力、論理力、理解力、応答力、語彙力、説得力、プレゼン力の「七つの力」を育てることで身につくと考えています。連載で、七つの力について解説していきます。
(JAMネットワーク 高取しづか)