論理力トレーニング 筋道たてて説明する 2006年4月
ワーク 電話で報告
旅行や学校のイベント・・・お子さんにとって「楽しいこと」「うれしいこと」「ビックリしたこと」があったとき、おじいちゃん、おばあちゃんに、「電話で報告」させてみましょう。
- 1. あらかじめどんなことをお話したいか、言ってもらいましょう。
- 2. 聞いていて、わかりずらいところがあったら、質問したり言葉を補ってあげてください。
- 3. 電話でお話しができたら「できたね」とほめてあげましょう。
今回は電話を使って、人にわかりやすい話し方で話すワークです。
電話の相手は、目の前にいないので、全部言葉で説明しなければなりません。ですから、電話は伝わりやすく話す練習ツールとしてとても有効です。
お子さんが「だれかに伝えたい!」と思ったときが「電話で報告」ワークのチャンス!「おばあちゃんに電話してみようか?」と促してみましょう。
電話をする前に「どんなことをお電話でお話ししたい?」と聞いてみます。もし話がわかりにくければ、あまりしつこくならない程度に質問してみましょう。
よく言われる話の原則は、5つのWと1つのH。「だれが」「いつ」「どこで」「何を」「どうして」「どのように」という話の骨組みを押さえることを心がけてみます。
あるいは、前もっておばあちゃんに話しておいて、お子さんが言えなかったら質問していただくように頼んでおくのもいいかもしれませんね。
また、相手の理解度に合わせて話すこと。これも重要なポイントです。幼児の話は唐突にはじまることが多いもの。「ゆう君がね、いっしょに来て・・・」と思いついたまま話し出します。そんな時「ゆう君って、幼稚園の友だちって、先に言うとおばあちゃんもよくわかるよ」と、伝えてみてはいかがでしょうか。
筋道の通った相手にわかりやすい話とはどういうものか、意識しながら話す体験を重ねることで、少しずつ伝え方を身につけていくのです。
知人の息子さんは小さいときから口べたで、言葉で説明できないため、相手の子どもをポカンとやってしまうことが多かったのです。話を上手にできない子どもの場合、「どのように言ったらいいのかわからない」ことがあります。そこで友人は、子どもに質問を重ねて、ぽつりぽつりと出てくる単語をつなげて「これこれなのね」と文章にして言ってあげることをくり返したのです。まだまだ言葉は少ないのですが、以前よりずっと主張ができるようになり、ケンカが減ったということです。
いろいろな機会を利用してお子さんの言葉を引き出し表現する機会を作ってあげてくださいね。(高取しづか)